こんばんは伴です。
僕の事についてそれなりに知っている人には不要な説明ですが、2012年から2017年まで独立リーグと台湾の社会人野球チームでプレーをしました。
各チームに所属している間にいくつかのトライアウトを受けています。
今回はその中の一つである、2013年の11月に参加したボストンレッドソックスのトライアウトの話を書いていきます。
- きっかけ
- メジャーへ繋がるかもしれないトライアウトへ挑戦できる
- 場所はどこだ?
- いざ移動
- 11月の北陸は寒い
- トライアウト内容
- 合格者は・・・?
- すぐさま四国へ
- かかった諸経費と時間
- きっかけ
かなり前のことなので厳密には思い出せませんが、確か「独立リーグの選手を対象にボストンレッドソックスがトライアウトを実施する」という通知が独立リーグ各球団に届いたと記憶しています。
- メジャーへ繋がるかもしれないトライアウトへ挑戦できる
その話を聞いた瞬間に「メジャーへ挑戦するチャンス!」と思い参加の意思を伝えました。
実はそのトライアウトが開かれる日程で、四国アイランドリーグが初めて開催する「トライアウトリーグ」に参加している期間中でした。
そのため、高知の足摺岬からの移動を強いられることになります。
- 場所はどこだ?
移動が大変という理由で、マイナー契約を結べる可能性があるトライアウトへ参加しないなんてことは考えられません。
合同トライアウトが開催されるグラウンドは新潟のハードオフ・エコスタジアム。
- いざ移動
トライアウト前日に四国のトライアウトリーグを抜け、当時徳島インディゴソックスに在籍されていた根鈴雄次さんと一緒に竜馬空港へ。
飛行機を乗り継ぎ新潟へ上陸。
そこからはビジネスホテルで一泊し、翌日のトライアウトへ備えます。
この日の移動は合計7時間ほど。
- 11月の北陸は寒い
比較的温暖な四国の高知から、北陸の新潟へ移動したので寒暖の差が激しかった記憶があります。
「こんな温度の中で野球するの?」というのは少し大げさですが、それぐらい寒く感じたのも事実です。
- トライアウト内容
9時前にスタジアムへ到着し、そこから今回のトライアウトの説明。
野手はノックやバッティング、60ヤード走があったと記憶しています。
投手はシートバッティング形式のテストまで待機。
各投手、バッター3人前後の割り当てだったはずです。
愛媛の選手は僕一人でしたが、香川や徳島からも何人か参加していました。開催地が新潟だったため、BCリーグの選手が多数参加していました。
のちにドラフト指名された選手で言えば、寺田さん(新潟→香川→ヤクルト)や入野さん(愛媛→徳島→楽天)はよく覚えています。
- 合格者は・・・?
シート打撃の結果は正直あまり覚えていないです。多分ヒットは打たれていませんが、このようなトライアウトは結果はあまり関係ありません。
寒い中145㎞/h計測したのは教えてもらったので覚えています。
全体で
30名以上の独立リーガーが集まったトライアウトですが、結果は合格者0でした。
このトライアウトの後に根鈴さんから聞いた話によると球団は「メジャーで活躍する可能性のある即戦力を探しに来た」とのこと。
「NPBのトップクラスでもなかなかいないのに、独立リーグからそういう選手を探すのはおかしい。育成する方針で選手を獲得するべきでは」という議論があったそうです。
それでも結果的にはだれもマイナー契約などはされませんでした。
翌年3月に誰かがマイナーリーグのキャンプに召集されたとかされなかったとか。
- すぐさま四国へ
トライアウトが終わってのんびり新潟観光をしている場合でもありませんので、深夜の高速バスの時間までマンガ喫茶で時間を潰します。
行きはコンディションもあるので飛行機を使いましたが、帰りはとにかく安く。
高速バスと新幹線、在来線の乗り継ぎで高知の足摺岬まで戻ります。
22時過ぎに新潟を出発
6時前に大阪到着
そこから新幹線で岡山
在来線で土佐入野まで
その日のトライアウトリーグ試合会場に着いたのは13時過ぎ。
15時間ほどののんびりした移動です。
- かかった諸経費と時間
宿泊は前日のホテルのみなので1泊3日。
このトライアウトでの費用は約6-7万円ほど。
ほとんどが移動の費用です。飛行機の乗り継ぎは高いですね。
過去のブログを読んでもらえればわかりますが、独立リーグは薄給ですし11月は無給のチームもあるんですよ。
これだけの費用をかけて、実際トライアウトでの投球数は20球弱。
それでも1%でもチャンスがあれば参加しますよね。何と言ってもNPBでドラフトにかからなくてもメジャーへ行ける可能性があったわけですから。
一種のギャンブルのようなものですが、宝くじを買うよりは可能性があるものです。
1泊3日の強行スケジュールで多額の費用も掛かりましたが、これに挑戦したこと自体は全く後悔していません。
「あの時やっておけばよかった」と思うよりはよほど良いでしょう。
独立リーグの選手は年々、少しずつですが在籍年数が短くなっている印象です。
やはりお金の面でかなり苦労してる選手がほとんど。
高いレベルに挑戦しようと思ったら、まずは身体のメンテナンスやフィジカルアップにある程度の投資ができる余裕が必要です。
応援している選手がいるのであれば、今のうちに球場に足を運んで目に焼き付けておいてください。
独立リーグは途中で退団する選手も多いですよ。